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INTERVIEW

地域コミュニティの中で「おねがい」と「できる」をグッドなタイミングで繋ぐ。根幹にあるのは「人類の役に立ちたい」という思い

株式会社グッドタイミング
代表取締役CEO 髙濵 一道

    近年、シェアリングエコノミーという言葉が浸透してきています。スキルシェアもそのひとつ。コミュニティの中で「おねがい」と「できる」をグッドなタイミングで繋ぐプラットフォームを運営しているのが、大阪に本社を置く株式会社グッドタイミング。代表取締役CEOの髙濵さんに、サービスの特徴や事業を始めたきっかけなどを伺いました。

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    まずは、関西圏の各地域で一番使われるアプリを目指す

     事業内容について教えてください。

    髙濵 “時間のカケラを価値に変える”をミッションに掲げ、空き時間シェアリングサービス「GoodTiming(グッドタイミング)」を運営しています。具体的には、家事や力仕事、撮影、専門的な相談、単発の業務などを依頼する人と、その依頼内容に応えられる能力や時間のある人をマッチングするサービスです。

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     GoodTimingならではの特徴は何ですか?

    髙濵 最大の特徴は「コミュニティ」で、市町村や区などの自治体、ニュータウン、マンションや幼稚園などのコミュニティ単位でグループを作ることができ、その中で空き時間をシェアできる点です。地域のつながりを生んだり、多様な働き方を実現したりすることに寄与できるのでは、と考えています。

     具体的に、GoodTimingはコミュニティにどんな変化をもたらすのですか?

    髙濵 2019年5月から12月にかけて、阪急阪神不動産、大阪ガスと連携し、実験集合住宅「NEXT21」で住人が持つモノやスキルをシェアする実証実験を行いました。「500円でコーヒー豆を挽きます」「4,000円で子どもを4時間預かってください」などのできることやお願いのシェアがありました。「距離感が近いので、無料でもかまわないけれど、お金のやり取りが発生することで割り切ってできるなら、それもいいかな」といった声が聞かれましたが、クローズドな小さなコミュニティにも一定数のニーズがあると分かったのは弊社として大きかったです。また、高齢化や人口減少に悩む大阪府池田市のニュータウン「伏尾台」でもコミュニティを支える仕組みづくりに乗り出しています。「電球や網戸を取り替えてほしいけど、業者を呼ぶほどでもない」というご高齢の方に対して、例えば近所の人が「力仕事します」とスキルをシェアしていたら、気軽に安く頼むことができます。GoodTimingはコミュニティ形成や地域活性化をもたらすツールになり得る可能性を秘めていると思います。

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    (左から)コミュニティリスト、できるリスト、おねがいリスト

     GoodTimingの今後のビジョンを教えてください。

    髙濵 まずは関西圏の各地域で一番使われるアプリを目指し、関西のニュータウンへ展開していきます。そこで一定の成果が得られたら全国に横展開していきます。各地で小さな経済圏の形成を担う存在へと成長させていけたらうれしいですね。地域の魅力向上に貢献したいです。

    「人類の役に立ちたい」という思いから起業を決意

     この事業を始めたきっかけを教えてください。

    髙濵 プログラマーとしてサラリーマン生活を送っていた当時、リーマン・ショックに直面しました。勤務先からの仕事量、給与が大幅に縮小し、自宅待機になったにもかかわらず、副業も許されませんでした。「働く意欲もスキルも時間もあるのにもったいない。こういう時間のカケラを使えたら」とずっと考えていました。その後、フリーランスに転身し、iOS向けアプリケーションを開発していた折に、現在のGoodTimingのビジネスアイデアを思いついたのです。時間のカケラをうまくマッチングさせるサービスができたらビジネスにもなるし、人類への貢献にもつながる。そう思い、事業として始めることを決意しました。

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     起業を考えるきっかけは何でしたか?

    髙濵 鏡職人だった父の影響が大きいです。高級ホテルをはじめ全国の施設に鏡を製作・納入していて、他界してからも多くの人が父の鏡製品を見に訪れています。生きた証を残していることが素敵だなと思ったのです。自分の根幹にも「人類の役に立ちたい」「何かを残したい」という思いがありました。会社員、フリーランスと経験して、やっていないのが起業・経営だったので、早めにやっておけばあとあと役に立つのでは、とも思いました。ビジネスアイデアを思いついたし、それを実現できるスキルも幸いあったので、これはやるしかない、と一念発起しグッドタイミングを立ち上げました。

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     起業して良かったこと、辛かったことはありますか?

    髙濵 良かったことは、ビジネスの世界を知ることができたことや、いろいろな人に出会えたこと。起業家の仲間やOSAPの採択者たちから刺激を受ける毎日です。辛いことは、まだ社員がいないので常に孤独であること。自分がやろうとしていることを信じられるのは自分しかいないですし、やるのも自分だけ。家族に話してみても芯の部分が伝わるわけではないのでやはり孤独ですよね。

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    東京に比べて起業家の数が少ないので、注目されやすい

     関西で起業して大変だったこと、良かったことを教えてください。

    髙濵 大変だったことは、投資家の数が極端に少ないこと。東京だとシードで投資されることも珍しくありませんが、関西だとなかなか難しいです。関西で投資家とつながる一番の近道は、アクセラレーションプログラムに採択されることだと感じています。良かったことは、目に留まりやすいこと。東京に比べて起業家の数が少ないので、注目されやすい、見つけてもらいやすいというのは関西ならではだと思います。

     最後に、これから関西で起業をしようとしている人に向けてメッセージをお願いします。

    髙濵 大阪はインキュベーション施設が充実していると思います。インキュベーション施設は事業拡大・事業成功のための支援を行ってくれます。VCとのつながりを作ってくれたり、商工会議所と折衝してくれたり、士業の人を紹介してくれたり、いろいろとお世話をしてくれるので、うまく使ってみてください。資金の面でも今はいろいろなところが大阪を盛り上げようと働きかけてくれているので、これからもっと活性化していくと思います。ぜひ一緒に大阪でやりましょう!

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    チャレサポ面談
    水本このむ

    ライター

    水本このむ

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