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BABYJOB株式会社

代表取締役 灘 広樹

日本一のサブスクサービス「手ぶら登園」を提供!ママの笑顔をつくる環境を提供し続けるスタートアップ

子育てと仕事の両立をするお母さんの数は年々増えています。ただでさえ忙しい朝、登園準備をして子どもを送り届けるのは大変...。かつ、待機児童増加の背景などから子どもたちを別々の園に通わせている家庭も増えていて、そうなるとさらに負担が増します。そんな、お母さんの負担を減らしたいという思いから生まれたのが「手ぶら登園」というおむつのサブスクリプションサービスで、2020年12月には日本サブスクリプションビジネス大賞2020でグランプリを獲得しました。「手ぶら登園」を提供するBABYJOB株式会社で代表取締役を務める灘さんに、この事業のこだわりや反響、サービス開発や組織運営におけるこだわりなどを伺いました。

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おむつのサブスクリプションサービスで、保護者と保育士の負担を軽減

 まずは会社と手掛ける事業のご紹介からお願いします。

 当社は、保育園運営を行っていた会社からスピンアウトするような形で2018年に生まれました。「ママの笑顔をつくる環境を提供し続ける」をミッションに、おむつのサブスクリプションサービス「手ぶら登園」を提供しています。「手ぶら登園」は、毎月おむつを直接保育園に届けるもので、おむつに名前を書いて持参する保護者の負担とおむつの管理を行う保育士の負担軽減を目指したものです。

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 「手ぶら登園」のアイデアはどんなところから生まれたのですか?

 保育園を運営する中で、日々たくさんのお母さんの姿を見てきました。印象に残っているのが、自転車の前後に子どもを乗せ、かつたくさんの荷物も携えて走る姿です。その光景は僕が子どもだった40年ほど前から変わっていません。一方で、共働き家庭や核家族が増えるなどお母さんを取り巻く環境は変わっています。これまでは保育園運営という形でお母さんをサポートしてきましたが、それ以外の形でも支援の方法があるのではないかと考える中で思い付いたのが「手ぶら登園」のアイデアでした。運営する唯一の認可外保育園ではおむつを園で用意していたのですが、認可保育園では「全員に画一のサービスを」という福祉の観点から、そういった付加価値の提供が難しい状況です。だからこそ、私たちが企業としてサービスを提供しようと思いました。

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5年以内に、IPOと売上高500億円を目指す

 導入された保育園の反応はいかがですか?

 全国で470以上の園に導入いただいているのですが、「保護者のおむつ忘れを気にしなくていい」「サイズの管理だけでいいので楽になった」という声が届いています。負担が減ることで、保育士さんが心にゆとりを持って子どもと接することができると思うので、うれしいですね。また、とある園長先生は「このサービスを導入して、一つの場所でまとめて紙おむつを管理するようになったら、子どもたちがその場所を覚えて積極的におむつを取って履くようになった。子どもの成長にも役立っている」とおっしゃっていただいて。これは想定外の成果でした。

 今後のビジョンを教えてください。

 手ぶら登園をさらに普及させて、IPOを行い、5年以内には今の100倍にあたる売上高500億規模の会社に成長することを目指しています。また、保育園運営で得たノウハウもありますし、手ぶら登園サービスが広がるほどさまざまなデータが蓄積されていくので、それらを生かして、お母さんや子どもを対象にビジネスの展開を考えている他社様と共同で新たなビジネスを進めていきたいです。

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今も生きる、徹底したユーザーファーストの姿勢とインド拠点の急成長を率いた経験

 これまでのキャリアや、起業に至った理由を教えてください。

 新卒でユニ・チャームに入社して、生理用品などのマーケティングを担当したんです。多くの女性にヒアリングする中で、「どうして、女性は生活する上でこんなに不便を感じないといけないのか」と実感するようになり、女性の不快を解消する取り組みをずっと行ってきました。また、ユニ・チャーム人生の半分はインド拠点のマーケティング及びリサーチ責任者として新規事業立ち上げと事業拡大に務めていました。保育園事業を立ち上げた上野は、学生時代からの友人かつユニ・チャーム時代の同期で、ビジネスアイデアを語り合い、「将来は一緒に起業しよう」と約束する仲でした。彼が先に起業したわけですが、今回BABYJOB立ち上げに際して誘われ、僕もジョインする事にしたんです。

 起業にあたって、どんなことに苦労しましたか。

 まずは資金面ですね。設立1年目はサービスを構築する期間であったため、大きな赤字を出してしまいました。計画通りの投資とはいえ、やはり眠れない日もありましたね。もう一つは組織面です。一般的なスタートアップは同じ価値観の仲間を集めて事業を成長させていきますが、当社はスピンアウトという形のため、さまざまなメンバーがいて価値観も揃っていません。だからこそ、組織の価値観・やりたい方向性と、個人の価値観・ありたい姿・やりたいことのすり合わせをしながら、同じゴールを目指していくように気を付けています。

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 前職でのどんな経験が今に役立っていますか。

 まずは、相手の気持ちに立ち切って考える姿勢です。ユニ・チャームは“お客様がトップ、意思決定をするときはお客様の声を聞く”、そして“お客様が気付けないことを、お客様に成り代わって気付く”ことを大事にしています。数千人のお客様にヒアリングしたことで、聞く力やお客様視点が養われました。他にも、インド拠点を現地人メンバーとともに300億円規模の組織に成長出来た経験は今に生きています。多様な価値観がある中で組織を成長させた経験があるからこそ、300億、500億と会社がこれから成長していく姿がイメージできます。それに、急成長をしていく上で先にどんな落とし穴があるかをあらかじめ予想できるので、先手を打っておくこともできるんです。

アイデアが誰かとかぶったとき、次の一手をどう取るかが大事

 関西で起業して感じるメリット・デメリットを教えてください。

 エリアで連携する姿勢があります。今も、大阪の経営者の方々と「万博を見据えて面白いことをしたいね」という企画を進めてて。アイデアを即実行する、行動力のある経営者が多いように感じます。困ったときに相談すると、課題解決をサポートしてくれる方を紹介してくれる、人間的なあったかさを持った方も周りに多いです。それに、東京と比較すると人件費を抑えながら能力の高い人を採用しやすいように思います。デメリットとしては、現状あらゆる機関や企業や情報が東京に集約されていることでしょうか。ですが、このデメリットは、関西にいるだけでは情報が集まりづらいことを意識して、取りに行くようにさえすれば問題ないと思います。

 最後に、起業を目指す方に向けてメッセージをお願いします。

 まず、企業で働きながら「起業したい」と思っている方は、悩む前にすぐ行動しましょう。その際に大事なのが、ここまでのリスクなら許容できるという撤退基準を決めることです。副業もしやすい環境になっているので、「副業でここまでの結果が出たら続ける、出なかったら辞める」と決めてもいいと思います。起業後は一時的にでも必ず生活水準は下がるので、下がることを許容できる事前準備もしておくべきです。起業全般にかかわるアドバイスだと、「何を実現したいのか」を明確にすることが大事かなと。また、資金繰りは非常に大事なので、ファイナンスのことはしっかり学びましょう。そして、自分の考えているアイデアが誰かとかぶっても挫けないでください。「負けた」と思わずに、「じゃあ、次の一手をどうするか」と考えられたら面白いので。もちろん、同じアイデアを持っている人と組むことで、より早く、大きなビジョンを実現できることもあると思います。

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ライター / 倉本 祐美加

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