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INTERVIEW

18歳からの働き方改革!理想の高卒就職を追求する、熱き起業家

株式会社アッテミー
代表取締役 吉田 優子

    全国の高校生約100万人のうち、毎年16万~18万人の高校生が高卒就職を希望しています。しかし、高校生が求人に触れられる機会はそう多くなく、自由な就職活動が難しいとされています。株式会社アッテミーは、高卒就職を魅力的なものにしようと、高校生向けのジョブツアーや高卒採用活動の支援を行っています。代表取締役の吉田さんに、高卒就職の現状や起業の経緯、今後のビジョンについて伺いました。

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    高卒就職が魅力的になれば、進学する意志や目的も明確になる

     まずは事業内容について教えてください。

    吉田 高校生が豊かな選択肢の中から意志をもって進路を決められるようにすることをビジョンとして、高校生の就職支援を行っています。具体的には、企業向けに高卒採用活動の支援を行ったり、学校で就職希望者のサポートをしたりなどです。自社サービスとしては、高校生向けのジョブツアー(職場体験)申込サイト「ATTEME」の体験版を開設・運営していて、2021年の春に正式にリリースする予定です。

     “高校生の就活”に携わろうと思ったきっかけは何ですか?

    吉田 自分が高校生のときの進路指導に抱いた疑問が原点です。模試を受けて偏差値を当てはめ、自分の学力に見合った大学を受ける。そんな進路指導に疑問を抱いていました。一番のきっかけは、高校1年生の英語の授業。分厚い参考書を解いてきて答え合わせだけするような授業がありました。「高校3年間は入試でいい点を取るための期間なの?」という違和感がいまの事業の推進力につながっています。高校生の進路は「とりあえず進学」という世間一般の価値観の中で「奨学金問題」や「大学中退」などの課題を抱えています。もし、高校3年生で進路を考えるときに「進学」と「就職」を対等な選択肢として選べるようになれば、大学進学する目的も明確になるはずですよね。

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     高卒就職をサポートするサービスがいくつかある中で、アッテミーの強みは何ですか?

    吉田 強みは3つあります。1つめは、高校生本人と企業をジョブツアーで直接つなぎ、学校を介さずに進路のサポートを行っていること。2つめは、企業に対して大卒と高卒で区別を設けない求人を出してほしいと働きかけることができ、かつそのモデルを作れていること。3つめは、私自身が高校で8年間進路指導を行ったので、先生と生徒の本音を知っていること、理解していることです。

     どのような企業が高卒採用を行っているのでしょうか?

    吉田 実は大手企業も高卒採用を行っています。2020年1月27日に、静岡銀行が27年ぶりに高卒採用を実施すると発表しました。条件はありますが、日中は銀行の支店などに勤務しながら、大学の夜間コースや通信制大学で学ぶことができるそうです。また、丸亀製麺やとりどーるを展開する株式会社トリドールホールディングスでも高卒採用が活発に行われています。まずは現場で仕事をしながらさまざまなことを学び、その後は大卒社員と同様、人事や広報の仕事などに携わることもできます。他にも、オイシックスやさくらインターネット、JR東海やトヨタ自動車など、高卒採用を行っている企業はたくさんありますし、高校生に門戸を開きたいという企業も増えてきています。

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    「進路指導の先生」だからこそ、説得力のあるサービスを提供できる

     吉田さん自身も「高校の進路指導の先生」ですが、なぜ進路指導の先生を目指そうと思ったのですか?

    吉田 自分が高校生のときに、何のために進学するのか、どこの大学でどんな学問を学べば将来なりたい大人や理想の働き方に近づけるのか、そんなことを専門的に話してくれる進路のエキスパートが高校の進路指導室にいてくれるといいな、と思いました。私自身、大卒で楽天株式会社に入社しているのですが、楽天市場事業で学歴や肩書に関係なく自分らしく働く人々と出会い、「キャリアを自分で描き実現する方法や知識を学ぶ機会が10代に必要なのでは」と改めて強く思うようになりました。そんな中、2013年に高校の進路指導室で働ける契約社員の求人を見つけて、楽天を退職し大阪の地に飛び込みました。

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     そこから、起業しようと思ったのはなぜですか?

    吉田 進路指導の契約期間は1年。しかし、その先も高卒就職を希望する高校生の進路指導をサポートしたいと思ったので、キャリアコンサルタントの資格を生かし個人で活動を始めたのです。高卒就職を事業として取り組む会社が当時はまだなかったので、自分で切り開いていこうと思いました。

     起業に役立った経験はありますか?

    吉田 楽天株式会社という大企業、しかもベンチャーから大きくなっていった会社で働かせていただいた経験は大きかったと思います。会社が大きくなる過程やトップと社員との距離の近づけ方など、さまざまなことを学びました。だからといって楽天を辞めてすぐに高卒就職のサービスを始めていたら成功したかというと成功していないと思うのです。やはりこれまで8年間、高校の進路指導の先生として高校生や先生とやり取りしてきた現場感があるからこそ、いまのサービスが応援されるものになっていると思いますし、自信を持って企業に話せることもあります。

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    「進学」と「就職」を対等に考えられる社会を作っていきたい

     今後のビジョンを教えてください。

    吉田 まずは自社サービスである「ATTEME」を、全国の高校生が行きたいときに行きたい会社のジョブツアーにいつでも行けるようなプラットフォームにしていきます。次に大きなビジョンでいくと、新しい採用手法として企業側が積極的に10代を雇用するモデルをどんどん作っていきたいですね。10代が働くことが自社の成長につながる、優秀な高校生はたくさんいるんだということをもっと世の中にわかってもらいたい。同時に学び方も多様化していきたいと思っています。今、大学進学者の90%以上が18・19歳の高校卒業後すぐの方たちです。オンライン学習が今後ますます広がる中で、大学へ学びに行く人生のタイミングはもっと自由でいい。そういうキャリアを可能にするためにも「進学」と「就職」を対等に考えられる社会を作っていきたいです。

     これから関西で起業を目指している方にメッセージをお願いします。

    吉田 関西にはスタートアップや起業家をオール関西で育てようというムードがあり、支援体制をとても身近に感じられます。自治体や民間の企業支援団体との距離感も近く、一体感がある。地域性を生かして勢いに乗っていきやすいのが関西で起業するメリットだと感じています。地方でありかつ都市部でもある関西でビジネスを成功させることができれば、全国へ横展開もしやすいのではないでしょうか。

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    チャレサポ面談
    水本このむ

    ライター

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