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「シェアリングエコノミー市場」今さら聞けない?市場規模〜今後の動向を徹底解説

こんにちは、関西スタートアップニュース編集チームです!

ここ数年で急速に浸透した「シェアリングエコノミー」という言葉ですが、どうやら今後の世の中では更に存在感を増して行きそうです。とはいえ、もともとSharing economyという英語ですし、まだまだ馴染みのない方、または「わかったつもりだけど。。」という方も多いのではないでしょうか。

今回はシェアリングエコノミーの代表格であるAirbnbの元スーパーホストでもある筆者より、シェアリングエコノミーの基礎や市場規模、今後の動向まで網羅的にご紹介します。最後まで読んで頂ければ貴社のビジネスに取り入れられるヒントにもなり得る内容となっておりますので、是非ご覧ください。

<目次>

  • シェアリングエコノミーとは

  • シェアリングエコノミーの市場規模は?

  • シェアリングエコノミーの具体例とトピックス

  • シェアリングエコノミー市場の今後

  • 終わりに

シェアリングエコノミーとは

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Sharing economyの代表格は日本ではAirbnbやメルカリなどがよく名前が挙げられます。

余っているモノやサービスなどを他人と共有(シェア)することで、より安く、より便利に利用できるようになるというのが基本的な意味合いです。Airbnbは自宅の余っている部屋を旅行者に貸し出しますし、メルカリでは不要になったモノを必要な人に譲渡。

またクラウドソーシングのような「人材やスキルのシェアリング」も普及してきており、「デザインが必要になったときだけ、インターネット上にいるデザイナーに発注する」といった使い方もされています。

大きな特徴の一つに、中間業者を介さない C to C(消費者から消費者へ)型のプラットフォームが多い点があります。本で言えば、単行本を古本屋さんに売ると数十円にしかなりませんが、メルカリで売れば数百円になりますし、買う側も古本屋さんで買うより割安で買うことができます。既存のビジネスを展開している人にとっては頭痛の種ではありますが、消費者全体にとっては好ましい選択肢と言えます。

シェアリングエコノミーの市場規模は?

ではそのシェアリングエコノミーは日本においてどの程度の存在感があるのでしょうか。

下の図は総務省などにもデータを提供している矢野経済研究所によるデータです。

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出典:矢野経済研究所 シェアリングエコノミー(共有経済)サービス市場に関する調査を実施(2020年)

2019年度には1,132億円の規模となっていますが、2015年時点では400億円未満でしたので、驚くべき成長スピードであると言えます。

また将来的にも伸びていくことが予測されていますが、これは消費者としての実感とも一致しています。日本の高度経済成長期や新興国の経済成長段階では、人々は「所有すること」を目指してきました。
無理してでもテレビを買い、車を買い、家を買い、洋服を買うことが目標とされてきたわけですが、現代では様子が変わってきています。

  • 週末にしか使わない車ならカーシェアリングで十分

  • 一軒家は子育て期間だけ借りれば良い

  • 年に数回しか着ない服ならレンタルのほうが良い

といった価値観が若者を中心に広がってきました。

実際に筆者が車を使うのは月に1度ほど。徒歩5分程度のところにある「タイムズカーシェア」で十分です。15分200円から車が借りられるこのサービスには駐車場、保険、ガソリン代まですべて含まれています。地域の駐車場料金などにもよりますが、多くのサンデードライバーにとっては買うよりシェアするほうが手軽に車を使うことができるでしょう。

シェアリングエコノミーの具体例とトピックス

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では実際に具体例を見ていきましょう。

■Airbnb
シェアリングエコノミーの火付け役になった「余った部屋を有料で旅行者に貸し出す」というサービスです。

アメリカから始まったこのサービスはまたたく間に世界に広がり、世界中の宿泊業関係の法律にまで影響を及ぼすほどの存在になりました。泊まる側は安く泊まることができ、泊める側は空き部屋がお金になるという金銭的なメリットもさることながら、「旅先の地元の人の家に泊まる」や、「外国人旅行者とのふれあい」という体験自体が新鮮で多くの人に支持されました。

現在日本ではかなり厳しい規制が敷かれているものの、特に特色ある地方などでは魅力的な宿の選択肢として存在しています。

■UBER Eats
もともとはライドシェアリング、日本で言う白タクのようなサービスから始まったUBERですが、日本では法律の問題からかなり限定的な普及にとどまっています。

そこでUBERが展開したのがUber Eats。
これは「労働力のシェア」とも呼べる仕組みで、「時間が空いている人が自転車やバイクでレストランの食事を持ってきてくれる」というものです。

アプリでの決済、注文や配達員の追跡ができることなどユーザーからしても目新しく、そして使いやすいことから広く支持されていますが、「シェアリング」という意味ではお店側からの方がその特色が色濃くでています。従来飲食店がデリバリーをするためには、配達員、配達用車両、デリバリー用のメニューの製作に販売促進活動など多岐に渡る準備が必要でした。

この部分をUBER Eatsの仕組みが一手に引き受けてくれるわけなので、特に大きな負担なくデリバリー機能を持たせられることから飲食店からも好評です。

■ボディシェアリング
AirbnbやUber Eatsはあくまで経済活動のための、まさにシェアリングエコノミーですが、この「ボディシェアリング」はお金だけのためではない、人類の未来にとって明るいシェアリングの形と言えます。

世の中には障害を持つ方がたくさんいらっしゃいますが、その障害は種類も程度も部位も様々です。すでに始まっている5Gの高速インターネット網と現代のハードウェアテクノロジーが組み合わさることによって、障害者同士の体や機能をシェアしようという発想です。

たとえば、目が見えない方が外に出かけるときに、360度カメラを肩に載せてリアルタイムでその映像を目が見える人に送信します。受信する側はVRヘッドセットにより周囲の状況や安全を確認して進むべき方向やタイミングを指示すればよいわけです。

この場合、指示を出す側は目が見えて会話ができれば良いわけですから、全身に渡る障害を持っている方でも問題なく仕事がこなせるわけです。逆の場合も然りで、部屋から出かけることができない方の代わりに、観光地に住む視覚障害者の方が360度カメラを付けて近所を散歩してくれて、体が動かない方でも部屋にいながら世界中の観光地を歩けるようになると言った具合です。

この場合でも同時に視覚障害者の方は安全に散歩をするという経験が得られているわけです。なんと素晴らしい発明でしょうか。今後の発展と普及に期待したいところです。

シェアリングエコノミー市場の今後

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矢野研究所の予測にもある通り、シェアリングエコノミーは今後更にその市場を拡大していくはずです。象徴的な例は自動車。

先日東京都もその方針を発表しましたが、世界各国で15~20年以内程度でガソリンで走る自動車の販売禁止を打ち出しています。代わりになる車の第一候補はEV(電気自動車)ですが、EVはガソリンの自動車に較べて

  • 製造コストが安い

  • 航続距離が短い

  • 充電に時間がかかる

と言った特徴を持っており、これらは所有するよりシェアするほうが向いています。

また可処分所得の低下が続く日本においては、「賢く生きていく」ための手段としても安価に使えるシェアリングエコノミーは有効です。所有は最低限に、必要なものは必要なときだけシェアする。というのが今後のトレンドとなっていくでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。シェアリングエコノミーというテーマで本が何冊も書けるほど幅が広く奥も広いテーマですが、今回は基本的な部分と代表例をご紹介しました。

「シェア」そして「中抜き(中間マージン)の排除」は明らかにトレンドとなっていますので、貴社のビジネスのヒントに少しでもなれば幸いです。

ちなみに当メディアでもシェアリングエコノミーで頑張る企業のインタビューを掲載しています。初月ワンコインから登録できる現代アートのサブスクリプションサービス「Casie(かしえ)

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インタビュー記事:アートは「買う」から「借りる」時代へ!資金調達1億円で勢いを増す、現代アート業界の革命児

「Casie」を運営する株式会社Casieは、2020年4月に総額1億円の資金調達をするなど勢いを増している京都発のスタートアップ企業ですので、是非合わせてご覧頂ければ幸いです。

<参考文献>

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ライター / 関西スタートアップニュース編集チーム